会派羅針盤 行政視察

日時:令和6年 8月7日(水) 栃木県宇都宮市
令和6年 8月8日(木) 栃木県鹿沼市

①栃木県 宇都宮市

人口:512,350人(R.7.1)  →(木更津市 136,959人)
一般会計予算:4048億2546万5千円  →(木更津市 520億200万円)
財政力指数:0.97(R.4年度)  →(木更津市 0.85)

視察調査事項 「子育て支援の充実について」

①宮っこ子育てアプリ
宇都宮市では、出生日と接種状況などから最適な予防接種スケジュールを自動で算出し、
予定日が近づくと通知でお知らせしてくれたり、R5.2月からは予約システムを導入しており、
利用者からは好評とのこと。妊娠・出産・子育てや親子・子ども向けイベント情報を知らせてくれます。
また、市内の保育施設の検索や空き状況の確認もできるなど、子育て世代には嬉しい機能がたくさんあります。

アプリの導入費用(予約システムも含める)は1,794,000円で、年間運営費は1,821,600円とのこと。
「母子モ(株)」がアプリを提供しており、全国の約400自治体が既に利用しているとのことでした。
登録者数はR.6.4月末で約17,445人、R.8.4月現在では19,272人。

『利用者の声』
・アプリで検診予約ができて便利との意見もあるが、予約するまでの工程がわかりにくいといった意見もある。
・予防接種管理が便利ではあるが、一つ一つ入力しなければいけない手間もある。

②子育てタクシー
子育てタクシーとは、全国子育てタクシー協会主催の子育てタクシードライバー養成講座課程を
終了したドライバーが専門に乗務する、子どもやその保護者、また妊婦にも優しいタクシーのことで、
利用対象者は、0〜15歳の子ども及びその保護者、妊婦。
会員数は(2024.3.31時点)27都道府県 117社 認定ドライバー 1,611名

宇都宮市では、核家族世帯の増加・共働き世帯の増加により子どもの送迎に係るニーズが増加しており、
子どもが一人でも移動できる環境を整備する必要があるとのことから導入に至ったとのこと。

市は導入支援補助金を出しており、協会の加入に係る費用や研修費用など全額補助をしている。
しかし、宇都宮市内に18社のタクシー会社があるが現在助成を受けている会社は1社とのことだった。

令和5年度(令和5年9月1日〜令和6年3月31日)の利用者数は340件。
ちなみに利用者側に対する助成金などは無いらしく、利用者側に対しても何かしらの補助などがあれば
もっと利用者は増えるのではと感じた。

③宮っ子ステーション
仕事などで昼間に保護者が不在になってしまう家庭の児童を対象に、
放課後の安全・安心な生活の場を提供しており、子どもたちが仲間づくりや遊びを通じて
基本的習慣などを身につけられるように、専任の支援員等がお手伝いをしてくれます。

宇都宮市では、「子どもの家」という名前で学童施設が公設公営で小学校にあり、
現在は小規模特認校を除く67校にあるとのこと。登録数は令和6年4月1日時点で7029名。

指定管理者制度を導入しており、その経緯としては、子ども・子育て支援新制度の開始による対象年齢の拡大や、
女性の就業率の上昇などにより利用児童数が大幅に増加。
ボランティアの負担が増大し、入所基準などを独自に設定していたことにより、
子どもの家間で受けられるサービスに差が生じていた。
そのため、令和3年度から基準を全市で統一した上で、市内を10のブロックに区切り、
ブロックごとに安定した事業運営が可能な法人を対象として、指定管理者制度を導入した。

木更津市は学区内の学童施設に限りがあるために、学区外の施設を探すということが増えていることと比べると、
すごく羨ましい限りだなと感じた。

②栃木県 鹿沼市

人口:90,848人(R.6.7.1) →(木更津市 136,959人)
一般会計予算:408億8,000万円 → (木更津市 520億200万円)
財政力指数:0,69(R4年度) →(木更津市 0,85)

視察調査事項 「消防団の充実強化の取組について」

鹿沼市の消防団は、本部と市内14地区をそれぞれ管轄する14の分団によって組織されている。
全分団の定数を835名に対して実員数は785名(令和3年4月1日現在)
平均年齢においては38,9歳と木更津市と比較しても若い方が多い状況でした。
全国的にも消防団の高齢化や後継者問題は深刻さを増してきています。

鹿沼市においても比較的に良い状況ではあるものの、長期的には同じ問題に直面することを想定し、
令和4年3月に「鹿沼市消防団地域防災力充実強化ビジョン」策定しました。

消防団を「将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在」と規定し、
消防団の存在意義や役割、やりがいなどが伝わるように市ホームページをはじめ、
市広報紙、SNSで積極的に発信し、消防団への加入促進に向けて積極的にPRしていました。

また、大学生等の入団の促進も掲げており、平成30年4月から「鹿沼市学生消防団活動認証制度」を
施行している。これは消防団を通じて地域に貢献した実績「学生消防団活動認証状」を提出して、
就職活動時に企業へアピールできるメリットや、消防団経験者を採用することで事務所の災害対応能力の向上が期待される企業側のメリットを前面に出しながら、県内の大学や専門学校等と連携を図っていて凄く良い取組だと感じました。

また鹿沼市には「消防団サポート店」というものがあり、さまざまな店舗から優遇が受けられるという。
その数も100店舗近くあるらしく、大きな魅力の一つだと思いました。

行政視察として消防関係は初めてだったけど非常に勉強になったし、
これから木更津市においても力を入れていかないといけないなと強く感じました。

 

吉田 まきと

 

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